TOEI ANIMATION
PHILS., INC.
Manila
1986年に製作進行として入社して以降、プロデューサーやTOEI ANIMATION INCORPORATED(ロサンゼルス)、経営企画部、製作部海外製作室などを経験し、2021年4月より現在のTOEI ANIMATION PHILS., INC.(以下TAP)に赴任、5月には同社の取締役社長に就任しました。
TAPにはこれまで以上に強く逞しくなって欲しいと私は思っています。スタッフの情熱や潜在的なモチベーションはどこにも負けない強いものを感じているので、あとは彼らが遠慮することなくそれをもっと生かして、主体的にどんどん動き、どこにも負けない自分たち発信のモノ創り集団となっていけるか、だと思います。そうなることで、その彼らのエネルギーが今度は日本の東映アニメーションと一緒にモノ創りをする中で素晴らしい化学反応を起こしていければ、と期待しています。
ですから、今考える自分の仕事は、そんな彼らの未来のためにどんな後押しと応援が出来ればいいかを熟考し、それを実行することだと思っています。
TAPに関わる仕事に限らずですが、仕事で一番楽しいのは、モノ創りに関わる様々な個性のあるスタッフと一緒にコミュニケーションして色々な作品を創り上げられることですね。実際のモノ創りは大変ですし、トラブルも多いですが、それを乗り越えてきちんと形のあるものが残せることは素晴らしいと思います。世界中の皆さんに観てもらえる、喜んでもらえる機会があるのも、この仕事の大きな魅力だと思いますね。
TAPは、TVや劇場、ゲーム映像など数多くのアニメーション作品を毎週世に送り出している日本の東映アニメーションにとって、安定した大量生産を可能にしてくれる大事な工場の役割を長年担ってきました。超厳しいスケジュールの中でも量、スピード、そして一定以上のクオリティが求められるハードな現場です。作画クオリティについては近年日本で求められるハードルが上がり、フィリピン側もさらなる精進が必要ですが、もとより東映アニメ作品の経験値が高いTAPはその作品テイストや作り方に熟練しており、一定レベルのクオリティを保った形での日本への納品をこれまで続けてきたと自負しています。
今後はその技術力と生産性にさらに磨きをかけ、TAPならではの魅力を創り出し、量だけでなくクオリティ面でも日本側が真っ先に仕事をお願いしたくなるプロダクションを目指していきたい、と考えています。
Off Shot!
会社とアパートがEastwood Cityというちょっとした観光エリア内にあり、休日は噴水広場を囲むショッピングモールやレストラン街をのんびりとぶらついたりします。
写真はある日の夕食です。お気に入りの中華で地元ビールとともに(お疲れさま!)